“お笑い”の世界で自分の壁を破りたい


伊賀 「こんにちは。 私、お笑い芸人の方とお会いするのは初めてかもしれません。そういえば先日は関西にいたので、テレビの深夜番組で拝見しました」

 


<聞き手 伊賀泰代>

 

石井「あの深夜番組を見て頂いたんですか? ありがとうございます。嬉しいです」
 

伊賀「今日は、石井さんがお笑い芸人になるまでの経緯について、お聞していきたいと思います。どうぞ宜しくお願いいたします」
 

石井「こちらこそ宜しくお願いします!」
 


<石井てる美さん>
 

伊賀「早速ですが、子供の頃からお笑い芸人になりたかったんですか?」
 

石井「職業としては意識していませんでしたが、小学校の卒業作文には、『人を笑わせるのが好き!』って書いてました」
 

伊賀「やっぱり!」
 

石井「明るく陽気な小学生ではありましたが、将来を意識して強い意志を持って勉強したり、目標に向けてしっかり努力するような子供ではありませんでした」
 

伊賀「何か、変るきっかけがあったんですか?」
 

石井「母親に勧められるままに中学受験をしたんですけど、桜蔭中学校を落ちたときに母が泣いてるのを見てしまって、それが子供心にすごいショックだったんです。それから何かに目覚めたようにスゴク勉強するようになりました」
 

伊賀「石井さん自身は悲しくなかったんですか?」
 

石井「努力していたら悲しかったでしょうけれど、ぼーっとしてばかりでそれ相応の勉強もしていなかったので、全然悲しくありませんでした。もともと桜蔭なんて合格する成績でもなかったし、落ちて当然です。でも母の涙はショックでした」
 

伊賀「たしかに、小学6年生の子供にとって母親が泣くって大きいですよね。それで猛勉強を始めたんですか?」
 

石井「中学受験で燃え尽きる子も多いんですけど、私は反対で、中学校に入ってから勉強を始めました」
 


<中学校3年生の頃の石井さん>
 
 

★人前で踊ったり話すのが大好きな中高時代★

 

伊賀「ガリ勉だった?」
 

石井「いえ、そんなことはないです。友達も多く、学園祭の実行委員とか生徒会とかいろいろやっていました。高校2年生の時は学園祭の実行委員長にもなりました」
 

伊賀「そういうのは、自分で立候補してなるんですか?」
 

石井「自分で立候補し、名前を書いたポスターを作って演説して、選挙で選ばれるんです」
 

伊賀「すごくアクティブな生徒ですね」
 

石井「今から思うと、なぜあんなにエネルギーがあったんだろうと思うほど一生懸命でした。忙しかったのに全力投球の毎日でした」
 

伊賀「みんなの前で目立つことが好きだったのかな?」
 

石井「学園祭でステージにたって司会をやるとか、おもしろいことを言って、みんなから『エンターテイナーだねー』と言われるのが嬉しかったですね」
 

伊賀「当時から、舞台で注目を浴びるとか、人前で話す、目立つことが好きだったんですね。でも、そういうことを仕事として考えることはなかったんですか?」
 

石井「そういえば、『ワハハ本舗』(久本雅美さんや柴田理恵さんなどが所属する日本の劇団、兼、芸能事務所)に入りたい!と言ってました」
 


<高校時代 明るい性格がよくわかる一枚>

 
 

伊賀「本格的ですねえ。演劇にも興味があったんでしょうか?」
 

石井「演劇と言うより、音楽に合わせて踊るのが好きでした。中学校時代にはスピードやジャニーズ系の歌手の振り付けを覚えて、家でも一人で踊ってるし、みんなの前でも踊ってみたり・・」
 

伊賀「ものすごく明るくて元気な中高時代ですね。青春ですね(笑)」
 

石井「特に、みんなで何かを作り上げていくのが好きでした。学園祭とか、ひとつの目標に向かって力を合わせて。そういうのって、終わった時にすごい達成感があるんです。その高揚感が気持ちよくて、はまっていたと思います」
 

伊賀「そんなにいろいろ活動していて、ちゃんと東大にも入っちゃうんだから、ホントの意味での優等生ですよね」
 

石井「『6年前、意欲もないままにお受験をして、母を泣かせてしまった自分とは違う自分になったんだ、私は生まれ変わったんだ!』と思えて嬉しかったです。もちろん中高が楽しかったのは、学校が合っていて、いい友人に恵まれたことも大きいので感謝しています」
 

伊賀「それはすばらしいです。ところで東大で文3を選んだ理由は?」
 

石井「法律家とか具体的に成りたいわけでもなかったので、いろいろな道がありえて潰しが効くイメージのあった文3を希望したんだと思います」
 

伊賀「特になりたい職業はなかったんですか?」
 

石井「外交官に憧れていた時期はありました」
 

伊賀「たしかに文3から教養学部経由で外交官になる人は多いですよね。英語が得意だったんでしょうか?」
 

石井「実は4歳から6歳までカナダとアメリカにいて、ほとんど覚えてもいないような時期ではあるんですが、そのこともあって、ずっと英語は大好きでした」
 

伊賀「忘れないように勉強を続けていたんですね?」
 

石井「はい。中学校の時にはカリフォルニアのサクラメントに一ヶ月、ホームステイもしました」
 

伊賀「中学生で一人で、海外の人の家に住むって不安じゃなかったですか?」
 

石井「全然(笑) 楽しかった思い出しかないですね」
 

伊賀「その英語好きや海外経験があって、外交官になりたいと思ったんですね?」
 

石井「具体的なイメージがあったわけではないんですが、外交官とか国際関係の仕事とか、とにかく海外と関係のある仕事がしたいと思っていました」
 

伊賀「なんだかどんどん“お笑い芸人”とは離れてしまいますが、じゃあ次は大学時代のことについて聞いていきたいと思います」