2015/07/22

ALLIANCE アライアンス

このサイトのインタビューにも登場していただいた 篠田真貴子さん を監訳者として先日出版された『ALLAIANCE 人と企業が信頼で結ばれる新しい雇用』という御本を頂きました。
 
 

 

著者のリード・ホフマンはペイパルの創業に関わり、その後、リンクトインを創業した起業家で、
 

終身雇用や、“雇用主と雇われ人”という関係ではない新しい働き方として、“アライアンスにおけるパートナー”という関係性を提唱しています。
 

その中身は、個人と組織がそれぞれの成果目標や成長目標を明示的に確認し、尊重しあうコミットメント期間という概念であったり、
 

在職中から、社員がもつ外部ネットワークを積極的に企業活動に取り込もうといった試みや、
 
企業を退職した仲間を“卒業生”としてネットワークしていく制度など、いくつかの具体的な提案に分かれています。
 
 
これらの考え方は、篠田さんや私のように米系のコンサルティングファームで働いたことのある人間にとっては、比較的わかりやすい概念ですが、
 
日本の大企業でずっと働いている人にとっては、やや現実離れした働き方に見えるのかもしれません。
 
 
とはいえ、ここ数年、働き方や企業と個人のあり方に関する書籍は非常に多く出版されており、
 
この分野について多くの人が関心を持ち始めているのも事実でしょう。
 
 
特に、以前は成果主義の導入といった人事制度の改正や、非正規雇用制度の導入など、どちらかといえば企業側からばかり働き方を見直す動きが出てきていたのに対し、
 
最近は個人側が、どういう働き方をしたいか、仕事を通じてどのような人生を送りたいか、という観点から働き方について真剣に考え、実際の働き方を変えてきている、と感じます。
 
 
また、この本でも強く勧められている“卒業生ネットワーク”は、企業側で採用を担当していた立場から見ても、本当に大きな価値がある制度です。(もちろん、個人側にも大きなメリットがあることは言うまでもありません)
 
今だに“ほとんど誰も途中では辞めない”という大企業ならともかく、金融業界やネット系企業など、比較的流動性の高い企業にとって、こういったネットワークを整備することのメリットは計り知れません。
 
そういったやりやすいところから少しずつ “仲間としての個人” を組織化していくのも、企業にとって取りかかりやすいのではないかと思いました。